2007年11月 25周年パンフレットに掲載された館長挨拶文



光春館25周年の演武会が盛大に開催できますことは、関係各位・ご父兄様の日頃からの厚いご支援ご理解の賜と深く感謝申し上げます。

早いもので空手界に身を投じて30年以上の歳月が流れ、光春館を興してからも25年が経ちました、昨年の10月より代表の座は退きましたが、群雄割拠の空手界故になかなか隠居はさせてもらえません、早く後進を育てなければと切に感じております。新代表は盟友でもある長谷川信夫師範に代わりました、組織が新しく活性化されれば元気な光春館になることと期待しております。

血気盛んな若者がやる格闘技から、幼児から老人までもが嗜好し、手軽にできる習い事までに変遷して行ったことが驚きの一言です。猫も杓子も簡単に道場を興し、あげく空手道場が乱立し、競争社会と同じ現象が起きています、まさにコンビニ現象です。光春館は空手界のパイオニアとして発展してきましたが現状のままでは新興団体に遅れをとる日が来ます、指導者が初心を忘れず自己のレベルアップを図ると同時に愛情をもって子供たちを育てていかなければ光春館の存在価値はありません、趣味嗜好の団体ではなく、武道を求道する団体、教育を実践する団体でなければなりません。

長谷川代表を中心に師範、師範代の強い心が長江カラーを一新し、ニュー光春館が誕生します、組織が活性しなければ新しいものは生まれません、リーダーが変わることはどの社会でも大切な人事でもあります。この世代交代を関係各位の皆様方に改めてご報告する次第でございます。

私が目指す光春館空手道は、単なるスポーツやダンスとしてではなく、実戦の強さを第一とし、厳しい修練の中で自己の研鑚を計り、そして礼節を知り、和を重んじ、これからの現代社会に貢献出来る有能な人間形成を目的としています。技法としての第一歩はフォーム、パワーより、スピード!そして最後に技より心です。最初から奇麗事の精神論は偽善であり、虚偽である、楽からは根性は育たない、逆境に耐えれるはずがないと思います。ダンス空手や精神論空手で理不尽な暴力に対抗できるか疑問です、モラルが欠如し、家族・親子・夫婦の絆も崩壊している時代に求められるのはまさに徒手空拳。そんな武道空手を探求し続けて生きたいと思っています、強さは男のロマンでもあり旅です、終わりのない旅を生涯続けていきます。

最後に、25年は意味ある節目です、夫婦でいえば銀婚式であり、4分の1世紀にあたります、また人生の3分の1をも占めます、この大会のキーワードは結束と友情の輪です、永遠にともにをタイトルにもってきた訳はそんな強い気持ちからの表れです、2007年11月25日には大きな節ができます、またこれを契機に一層の精進錬磨することをお誓い申し上げ、私のご挨拶とさせていただきます。